これからの季節、注意しなければいけないのが、「熱中症」。ニュースなどでも注意喚起しているのをよく聞きますが、それでも毎年死亡例が出ています。夏になると、気温が高いのはどうしても避けられませんので、ご自身で予防していかなければなりません。
熱中症とは
気温や湿度が高い状況にいると、汗をたくさんかきます。そのことで、体内の水分やナトリウム等のミネラルバランスが崩れたり、体温調節機能が働かなくなることがあります。そうすると、めまいや立ちくらみなどが現れ、重症度により様々な症状が起こります。
それらの症状の総称を熱中症と言います。
8月に最も多いですが、6月より気温が高い日が続き、熱中症の危険度は増していきます。
熱中症の症状
熱中症の症状は重症度によって、1度・2度・3度に分けられます。
1度
熱失神…体温を下げるために体表に血液が集まることにより、一時的に脳への血流が少なくなり、めまいや立ちくらみ、失神の症状が出ます。
熱けいれん…大量に汗をかくことで、血液中のナトリウムが不足し、筋肉の痛み、筋肉がつる、硬直などが起こります。
2度
熱疲労…大量に汗をかくことで、脱水症状があらわれて、頭痛・吐き気・倦怠感・虚脱感などが起こるります。
3度
熱射病…脱水症状が進行し、脳の温度が上がることで、脳がつかさどっている体温調節機能に異常が起こることがあります。そうすると、汗をかかなくなり、体温が40度を超えることも。ひきつけを起こしたり、呼びかけにも反応できないなど、意識障害が起こります。
予防法
こまめな水分補給が必要です。のどが渇いたと思う前に、水分をとるようにしましょう。運動中には特に注意が必要で、15~20分ごとに100㏄程の水分をとりましょう。
コーヒーや紅茶などカフェインの入っているものは利尿作用があるため、水や麦茶などカフェインの入っていないものを飲みましょう。
のどが渇いた時のビールは美味しいかもしれませんが、
お酒は、水分補給になりません。
たとえ室内でも、熱中症は起こります。エアコンを利用するなど、適切な室温に調節することが必要になります。
高齢者は、暑さや、のどの渇きに気づきにくいことがありますので、こまめな水分補給を心掛けてください。体温調節機能が弱くなり、汗をかきにくく、熱中症の危険性も高くなります。
また、乳児の場合はもともとの体温が高いうえに、体温調節機能が未発達の状態ですから、体温がこもりやすく、注意が必要です。顔が赤い、顔色が悪い、ぐったりしている…など、体調の変化をよく観察してあげてください。
食事面では、栄養バランスを考えて偏りなく食べることがポイント。暑いとそうめん等の麺類に偏りがちですが、タンパク質や、ビタミン、ミネラルの補給も必要です。幕の内弁当や、和定食は栄養バランスが良いのでおススメです。
熱中症になったら
頭痛やめまいなど、熱中症の症状が出た場合には、まず、涼しい部屋に移動します。氷嚢や冷たいタオルなどで、身体を冷やしましょう。
意識がある場合には、水分と塩分を補給して、休みます。
意識がない場合や、体温が38度を超える場合、自分で水分補給ができないような状態などは、命に係わる緊急事態または、重篤化する可能性が高いと考えて、速やかに医療機関を受診してください。
まとめ
どなたも熱中症になる可能性があります。何度も申し上げますが、こまめな水分補給を心掛けてください。具合が悪くなった場合には、速やかに休みましょう。体力に自信のある方でも重篤化することがあります。
高齢者や、乳幼児は熱中症になりやすいので、まわりの人たちが気を付けてあげる必要があります。
そして、少しでも違和感があれば、早めの対応を!!